2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

室津恵三、本田哲三 整形外科領域の慢性疼痛患者に対する認知ー行動療法的アプローチ こころの臨床ア・ラ・カルト 1994;13:15-20

東海大学リハビリ科のPMP;pain management program 3週間の外来通院プログラム 行動理論の立場から疼痛行為の減少をはかるとともに、医学的教育や心理的実習により患者の痛みに対する不適切な認知や態度(「痛いからないにもできない」を、より適切なもの「…

細井昌子 集学的治療実践の場から見た慢性疼痛ー内科領域ー こころの臨床ア・ラ・カルト 1994;13:21-25

その率直な訴えに沿って、その痛みが発症し持続、増悪していく流れを患者の身体の変化や周囲の対応の仕方との観点で検討していくと、意外にも先進的な医療機器を使用せずして、その痛みの警告していることが理解しやすくなってくる事が多い。 つまりそれらの…

痛みの理解と治療

痛みの理解と治療作者: Michael R.Bond,大村昭人出版社/メーカー: 医学書院発売日: 1987/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (2件) を見る2008年に図書館で借りていた。今回はamazon market placeより購入。

慢性疼痛に対するアプローチ −その基本的な考え方

児玉謙次、高橋成輔 慢性疼痛に対するアプローチ −その基本的な考え方 こころの臨床ア・ラ・カルト 1994;13:9-14 痛み、特に慢性疼痛の診療に際しては、痛みの背景にある神経系の機能についての理解を基盤として、痛みが不快な感覚および情動体験であり情動…

 水村和枝 痛みのメカニズムのエビデンス 2  臨牀看護 2006;32:1839-1849

痛み受容器の遠心作用 痛み受容器が他の神経と異なるのは、受け取った情報を中枢へ伝える働きの他に、終末にサブスタンスP、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)で代表される神経ペプチドを含有し、神経活動に伴ってそれらを分泌し、血管拡張、血管漏出(…

 水村和枝 痛みのメカニズムのエビデンス  臨牀看護 2006;32:1839-1849

痛みの定義 組織の実際のまたはおこりうる損傷に伴うか、あるいはこのような組織損傷に関連して記述される不快な感覚的、情動的な経験 単に感覚の問題でなく、情動とも結びついた複雑なものである 痛み受容器 高閾値機械受容器/A線維機械熱侵害受容器I型 鋭…

 水村和枝、佐藤純 交感神経活動と痛み −神経損傷モデルの教えたもの 末梢神経 2004;15:1-9

神経損傷モデルとその疼痛に対する交感神経関与の大小 坐骨神経絞扼モデル(CCIモデル) 1988 Bennett 坐骨神経部分切断モデル 1990 Seltzer 脊髄神経結紮モデル 1992 Chung 神経損傷モデルにおける交感神経活動と感覚神経の関わり方 神経損傷後の交感神経依存…

 水村和枝 運動後筋痛(遅発性筋痛)の発生・維持機構 整スポ会誌 2009;29:281

遅発性筋痛の発生機構については、乳酸説、筋スパスム説、結合組織説、筋損傷説、炎症説、酵素流出説、活性酸素などによる障害説などの仮説が唱えられてきており、現在広く流布しているのは、筋損傷―炎症説である。 遅発性筋痛では痛覚過敏になっていること…

 水村和枝 筋肉痛の末梢機構 関節外科 2010;29:101-102

遅発性筋痛は筋細径線維受容器(C fiber)の機械過敏性の亢進の結果生じていると考えられる 一体何が、筋の痛み受容器の感作するのか 著者らはブラジキニンに注目 ブラジキニンは遅発性筋痛のトリガーとなるが、遅発性筋痛の維持(つまり筋細径線維受容器の感…

心因痛患者の臨牀精神医学的研究 2

考察 Freud 痛みを転換症状の一つとみなし、不快感情は抑圧過程を通して身体痛に転換されうるとか、痛みにはしばしば象徴的意味があるといった積極的見解を述べている 「悲哀とメランコリー」 痛みと悲哀を“対象と分離してしまったことへの感情反応”と述べ、…

心因痛患者の臨牀精神医学的研究 1

長沼六一 心因痛患者の臨牀精神医学的研究 精神神経学雑誌 1977;79:41-66 難治性疼痛患者 痛みの発生のきっかけとしては、患者にとって最も重要な意味をもつ身近な人との分離体験がおおく、またその幼少期には両親との分離を経験しているものが多いことがあ…

痛みと攻撃性

長沼六一、山本克己、秋本辰雄 痛みと攻撃性 −とくに心因性痛患者の攻撃性を中心として 精神医学 1975;17:485-492 患者が訴えという言語表現で痛みを相手に示すとすれば、その痛み体験の中に患者の攻撃性がひそむとき、その攻撃性は非言語的(non-verbal)な方…

丸田俊彦 疼痛性障害 p175-184吉松和也編 臨床精神医学講座6 身体表現性障害・心身症 中山書店 1999

「痛みの訴えの程度が器質的所見を上回る」いわゆる慢性疼痛の診断の変遷 DSM-I 1952 DSM-II 1968 心理生理学的障害 psychophysiologic disorder 「情緒的要因によって起こった身体症状」と定義 痛みの原因を文字通り「心因性」に求めた 精神力動的な精神療…