痛みだけ見ているばいいわけではない
奥田健太郎 痛みだけ見ているばいいわけではない LiSA別冊 '19 19-23
- 医療現場ではCRPSという診断名が用いられるのに、労災の認定基準にCRPSという用語がないことは驚きであった
- 認定基準には反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、カウザルギーという用語で記載することがだたし買ったのである
- CRPSをRSD、カウザルギーに分類すると、末梢神経損傷の有無が鍵となる
- つまり、末梢神経損傷がなければCRPS type I、すなわちRSDと認定され、末梢神経損傷があればCRPS type II、すなわちカウザルギーと認定されることになる
- 厚生労働省CPRS研究班により提唱された日本版CRPS判定指標を用いなかったのは、但し書きに補償や訴訟には用いられるべきではないと記載されていたためである
smartwatch
- smart watchについて
- 私がsmartwatchに求めるのは、batteryの持ちとwatch faceの多様性
- 某A社のそれは、batteryの点で(価格も)選択せず
- 初めてのsmart watchはpebble time
- 2016/6にpebble timeを個人輸入 当時199.99$ 送料込みで224.99$
- 有志が日本語化をしており、わたしは、下記をつかった
- aoshimak.hatenadiary.jp
- batteryは4日程度持ち、officialおよび3rd partyのwatch faceが豊富であった
- 日本語化にややスキルがいること、たまにリセットされ再起動が必要なことがあったが概ね満足していた
- ところがPebbleはFitbitに買収された
- pebbleのsystemはrebbleに移行し、watchfaceもここで確認できる
- 次のsmartwachはfitbit versa 2
- pebble timeのバッテリーがへたってきたので、ヨドバシで購入 2019/10ころ
- batteryは5日程度もつが、1週間持たない。watch faceは多いが、有料が主。
- 対立候補は勝間さんのH社のGT
- 2019/11 Fitbitはgoogleに買収された
- 1ヶ月ほどつかって、初期不良で起動しなくなる。交換。
- 次のsmartwatchはamazfit T-rex
- 2020/4 Fitbitのwatch faceの選択肢が少ないことに不満をもっていたところamazfit T-rexを発見
- 2020/1発売 2020/4日本語対応
- batteryの持ちも長く(20日)、watchfaceも豊富
- amazonで購入。2020/05 16799円
- iOS関連appは3つあり
- 1 Amazfit (ver 4.2.0)
- 2 AmazFaces (ver 2.4.66)
- 3rd partyのwatch faceが多種あり
- watch faceの閲覧はwebでも可能。私はwebで閲覧。気に入ったものをadd to favorites。IOSでmy favoritesで確認して、installした
- 気に入ったwatch faceをIOSでdownloadすると、"Reboot deviceand sync watch with amazfit after retry install"とエラーがででwatch faceの変更ができない
- downloadの右の上矢印ボタンを押す/その他/Amaztoolにコピー/installで3rd partyのwatch faceに変更できる
- この方法は、installできるwatch faceとできないwatch faceがあるようだ
- 3 Amaztools (ver 1.1.7)
ペインクリニックにおける心理社会的評価に潜む陥穽
前田倫、高橋亜矢子 ペインクリニックにおける心理社会的評価に潜む陥穽 LiSA別冊 ’19(春) 125-130
- 49歳という年齢に関わらず、常に家族が同伴、介入していたことがある。初診に限れば稀有なことではないが、家庭を築いている成人が、未成年と同じように家族同伴で受診を継続することは、問題があることを示唆している
- 慢性痛という症状を治療対象とするペインクリニックには、不健全で病的な情動が集積する。そして、医療者は基本的に患者の発言に共感・傾聴するよう教育を受けており、一方、痛みの治療現場では、通常、患者側は安心・信頼関係を求めている。ここに大きな陥穽(かんせい)が潜んでいる。医療者は情動を冷静に健全に管理して、慢性痛の不健全な情動に影響されないように努める必要がある。
- 交通賠償など疾病利得を求めて患者が治療を受け続ける場合でも、倫理的に患者を疑わない教育を受けてきた医師は(ときには詐病に対しても)治療を重ねかねない。
- このような場合には、痛みは痛みとして受容しつつも、社会的問題と治療を切り離すことを初診から説明し、説明を都度繰り返す
- 治療は、患者の心の状態、医療者の態度に影響されることを踏まえながらも、情動に流されず医療者として、痛みの捉え方、その対処の仕方を繰り返し説明することが肝要である
- 医学は科学であるが、痛みに治療現場で、こと慢性疼痛においてEBMのみで解決せず、NBMが必要となることは、今後諸姉諸兄が真摯に臨床に向き合えば肌で実感するであろう
- “情動”である”痛みという症状”に、”共感”と”傾聴”という”情動”で対処するという堂々巡りのよくわからない”治療”となる
慢性疼痛と急性痛の間で
堺徹也 慢性疼痛と急性痛の間で LiSA別冊 ’19(春) 67-72
- 慢性痛と考えられて経過観察されて見つかったまれな疾患
- 閉鎖孔ヘルニア
- すべてのヘルニアの0.05-1.4%
- 女性は男性の9倍の発生率
- リスクファクター るいそう、多産経験、華麗
- ヘルニア嚢が閉鎖神経に接触すると、大腿内側音痛みや感覚低下、膝や股関節に放散する痛みが生じる(Howship-Romberg徴候(患者さんの25-50%に見られる))
- Hannington-Kiff徴候 大腿内転筋反射の消失
- 診断 CT (感度 90%)
- 高齢で痩せた女性が腸閉塞症状を呈し、大腿骨版領域の非特異的な痛みを訴える場合には閉鎖孔ヘルニアを疑い、緊急CTを施行すべき
- 閉鎖孔ヘルニアは老婦人ヘルニア(the skinny old lady hernia)とも呼ばれる
- 難治性慢性疼痛の患者さんを相手に診療している身にとしては、痛くなったらいつでも来てくださいとはなかなか言いづらい。なぜなら、患者さんの疼痛行動を増悪させてしまう可能性があるからである。疼痛行動とは、自分のつらい痛みを周囲の人にわかってもらうために引き起こされる随意的行動であり、苦しそうな表情や足の引き釣りなどさまざまである。オペラント条件づけに基づく認知行動理論では、痛みは学習される行動であり、学習を強化するような刺激(過度の同情や優しさ)は痛み行動を強化することにつながる。よって医療者には難治性慢性疼痛の患者さんに対して中立的な立場をとることが要求される