• 認知療法+マインドフルネスがMBCTでしたが、行動療法+マインドフルネスがACTといっていいでしょう
  • ACTという治療法の一つの目的は、体験の回避とフュージョンの2つを減らしていくことです。
  • 体験の回避とは、思考や感情を抑制しようとする行動で、たとえば、痛みや落ち込み、不安など嫌なものを排除しようとする行動や、心を閉じ、その体験を”ないこと”にしてしまうことです。フュージョンというのは、思考、現実、自己を混同する行動のことで、マインドフルネスでいうところの、「痴」のことです
  • ACTを一言で表現するならば、言語行動の負の側面を減らし、正の側面を活かしながら、望ましい外顕的行動を増やしていく、行動療法的な介入法といえるでしょう。
  • なぜわれわれは、考えただけのことをこんなにも現実のように感じ、振り回されてしまうのでしょうか。それは、考えることや言葉というものが、バーチャルな現実を作り出す働きを持っているからです
  • バーチャルな世界を作り上げる言葉の力は、まさに諸刃の剣で、それが自分自身に向かった場合には、ありもしないネガティブな評価を現実として感じることになるからです。これを認知的フュージョンといいます。
  • 言葉を使うことで、ネガティブな自己像やそれに結びつく思考が容易に引き起こされてしまいます。そして、それによって傷つくのを避けるために、さまざまな刺激に反応して生じる自らの思考や感情を回避しようとする、つまり、体験の回避が起こることになります。したがって、認知的フュージョンと体験の回避は対なのです。
  • 人は言語行動によって飲み込まれ(フュージョン)、心を閉じる(回避)ということを行ったり来たりしているのです
  • ACTでは4つの行動(アクセプタンス、脱フュージョン、気づき、視点)を増やすことによってマインドフルネスを実現しようとしています
  • アクセプタンス そのままにして置く、置いておく、回避のアンチテーゼ
  • フュージョン 認知的フュージョンから抜けるための行動、反芻がとまらなくなっているときに、その思考の後ろに「ーーと考えた」と付ける
  • 気付き 思考から離れて気づきを持つ
  • 視点 観察者としての自己というのは、脱中心化した視点をもつこと
  • 認知的フュージョン バーチャルな風船の中に閉じこまれているよう。現実と思考が区別できるかというと非常に難しい。見ている自分と、思考と現実、この3つが一緒になって混同しているのが認知的フュージョン
  • 我に返ったときというのは、思考と現実と自分の3つが分離して言うr
  • バーチャルな風船の中にいるのが、「私が、今、ここで」考え続けている状態
  • 「私が、あのとき、あそこで」で考えていたという状態に視点が移動する 脱フュージョン
  • 「私が、今、ここで」から「私が、あのとき、あそこで」という視点を転換する行動
  • 「思考からみること、思考をみること」
  • フュージョンを実現しながら、ACTでは、次の4つで向社会的行動を促進しています。価値の明確化、コミットした行為、それから、気付きと視点です。
  • 体験の回避に対してバリデーション(妥当化、正当化)
  • 体験を肯定されることで、回避しなくなる 「そういう気持ちになるのは、当然です」
  • 回避しなくなると、海馬の中にある中期記憶が少しづつ解消される方向に向かう
  • ワードリピーティング 脱フュージョンのための簡単な介入法
  • 嫌な気持ちはとりあえず横に置いておいて、この先にどのように生きて行きたいかに目を向けて、そのためにできることを始めるようにしましょう
  • まずい行動と望ましい行動は両立可能。まずい行動は自然と減る