丸田俊彦 心と身体のインターフェース 慢性疼痛とコンテクスト Practice of Pain Management 2014;5(2):100-104

  • 慢性疼痛と間主観的理解
    • 痛み知覚をどう体験し、その体験をどう表現するかは、周囲の環境との相互作用によって決まる
    • ソーシャル・リファレンシング(社交的参照)は、そうした主観的体験が社会的・社交的な表出へと変形する一例である
    • 痛み行動の意味は、その行動が表出される間主観的コンテクストを離れては理解できない
    • 以上の意味において、痛みの治療にあたる臨床医は、痛み行動の生成、保持、変遷において重要な役割を果たしている
    • 痛み行動の意味が理解でき、その減少が可能となるのは、「その現象が心的再外傷を招くことはない」と、患者が確信できるような状況においてである