歩行活動と生活活動を含めた総身体活動量と運動器疼痛との関連につい

齊藤貴文、崎田正博、森山善彦、西内久人、古賀祟正、熊谷秋三 歩行活動と生活活動を含めた総身体活動量と運動器疼痛との関連についてー地域在住高齢者を対象として 日本運動器疼痛学会誌 2013;5:20-27

  • 身体活動計(オムロン活動量計:Active Style Pro HJA 350IT)
  • 結果
  • 運動器疼痛有訴者は、非有訴者と比較して、高齢で女性が多く、BMI≧25、うつ症状、歩数、総身体活動量および歩行活動量の項目で有意差がみられた
  • 高活動群は低活動群と比較して、LE(下肢)群を除く部位で運動器疼痛有訴率が有意に低かった
  • 歩行活動量の高い群ほど運動器疼痛群および各部位の有訴率が有意に低かった
  • LE(下肢)群は生活活動量の高い群で有意に有訴率が高く、AS(体幹)群においては生活活動量の低い群で有意に有訴率が高かった。
  • 生活活動量の低い群と高い群で有訴率が高かった
  • 考察
  • 運動器疼痛に対して歩行活動は保護因子となり、生活活動量は運動器疼痛に対して危険因子と保護員書の両方の可能性を併せ持つ可能性が示唆された
  • 先行研究においても身体活動の二面性は言及されており、過活動と不活動は危険因子となる一方で、中等度の活動は保護因子となることが指摘されている
  • まとめ
  • 本研究の結果、認知機能低下、うつ症状、喫煙習慣、および社会経済的要因とは独立して、運動器疼痛群および各部位の疼痛に対して歩行活動は保護因子となるが、生活活動においては、運動器疼痛有訴率とはU字型の関連性を示すことが示唆された。