知ることの重み、感じることの痛み

佐藤恵美子 知ることの重み、感じることの痛み 精神科看護 2011;38(12):010-014

  • 私達の職業は対人専門職従事者といわれる”人相手の職業”である。ある意味、その人を丸ごと受け止めるという姿勢が必要なのではないかと思うのである
  • 歴史というものは形を変えて繰り返される。そして、自分がうけたつらい体験は、形をかえて子供の心に影響を与えてしまう可能性もある。子供は逃げ場がなくなり、問題行動などでサインをだすが、本当のところは逃げ場のない親の心境を表現しているのかもしれない
  • 患者の「障害」を理解するということは、患者の「生涯」を理解することだと私は思っている
  • 最終的には、患者の苦痛のそばにいて一緒になって感じ、一緒に耐えることが看護としてやれることなのかもしれないというところに行き着いたこともある
  • 人を理解するということ、しかも人の痛みを理解するということは本当に骨が折れる。つまり、「骨が折れる」くらい大変なことだということである
  • 精神科看護は心のコリをほぐす仕事なのかもしれないと思った。ため息をつかないとやってられないのは当然なのかもしれない。