- 神経障害性疼痛の定義 体性感覚系に対する損傷や疾患によって直接的に引き起こされる疼痛 pain arising as a direct consequence of a lesion or disease affecting the somatosensory system
- 神経障害性疼痛の治療目標
- このように疼痛の認知は、情動面や過去の経験など多様な要因が影響を及ぼすので、治療対象としては、神経障害性疼痛だけでなく身体行動の制限(ADLの低下、睡眠障害)や情動面の障害(抑うつ、不安、怒り感情、自己身体に対する自身の喪失)、社会経済的活動の障害(家族や友人などとの関係性の障害、社会的孤立、医療福祉サービスを受ける費用の損失、休職など)が含まれます。神経障害性疼痛を代表とする病的疼痛の治療の際には、疼痛の訴えだけでなくこれらを治療の対象とすることもわすれてはなりません
- 神経障害性疼痛に対する神経刺激療法
- 神経障害性疼痛に対する心理療法(認知行動療法)について
- 痛みは体性感覚的体験と情動体験が常に組み合わさった身体体験であり、この二者を区別することはできません。しかし、患者は痛みの情動的要素を理解していないことが多く、ときには情動的要素と関連した診療内容に対して、否定的な態度を示すことがあります。これに対して、医療者は痛みの感覚的(身体的)要素と情動的要素が常に併存することを理解し、それを患者に教育しなければなりません。