非特異的腰痛のプライマリケア 2

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  • 白土修 腰痛症に対する運動療法 A to G
  • 運動療法(therapeutic exercise)は、「患者が自分自身の身体を使い、能動的および他動的に行う運動によって、患者の有する障害を改善させ、さらに機能を上げる治療手段」と定義される
  • A anytime, anywhere, anybody 腰痛症に対する運動療法は、「時を選ばず、場所を選ばず、人を選ばず」がキャッチフレーズである
  • B back care 腰磨きのすすめ
    • 患者への働きかけは、「自分の腰を大事に管理しょう」という点に尽きる。疾患を治すこと(cure)も大事であるが、上手に管理・配慮する(care)が肝要であることを十分に説明する
  • C continuously 継続することが重要だ
  • D deeming 目的意識をもって、考えながら
    • Ito-Shirado test
  • E exercise 必要な運動を行え
  • F Fun to do 運動は楽しく
  • G Go 実践あるのみ
  • p130
  • 鈴木重行 徒手的疼痛抑制法とIDストレッチング
  • 非特異的腰痛は主に筋硬結の病態を有する腰部脊柱起立筋群を中心とした、いわゆる筋肉痛と言い換えることができる
  • ストレッチングは筋および結合組織の柔軟性を改善するだけでなく、筋緊張の抑制にも効果的であることを示したものである
  • 痛みを的確に評価するには、まず、患者の訴えをじっくりと聞き、痛みの部位を触ることが基本である
  • まず、痛みの部位を聞き、指で示してもらう。指一本で示す場合は、その時点でソノブイにある侵害受容器が活発に活動していると考えられ、治療はその指の下にある筋あるいは結合組織などが対象となる。掌で示す場合は、症状が慢性化している傾向が強く、その中でも最も痛みの強い部位を探し出す必要がある。
  • 筋が関与する痛みの発現部位には筋硬結の存在することが多い