慢性疼痛の大脳運動野刺激療法

斎藤洋一 慢性疼痛の大脳運動野刺激療法 精神科 2006;9(4):301-305

  • MCS;motor cortex stimulation
  • 2004年から、ナビゲーションガイドによる高頻度経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の治験をしており、rTMSによる一次運動野刺激が有効な症例にMCSを積極的に勧めている
  • PET activation studyによってMCSによる除痛メカニズムの解析をおこなっている。他施設を含めてMCSにより、視床、前帯状回前頭葉底部、脳幹に除痛後、局所脳血流の増加、つまり神経活動の高揚が観察されている。一次感覚野の血流増加の報告はない。
  • よって、MCSによる除痛効果は、視床、脳幹、前頭葉および前帯状回の神経活動の高揚による複合的なメカニズムが推測されている。