中井吉英 痛みの臨床18 痛みと心理療法 日医雑誌 2009;138(9):1808-1809

  • 一般心理療法
    • 支持support、受容acceptance、保証説得reassurance
    • 医師の心因性、精神的、ストレス、異常がないといった言葉は、患者に怠けているなどのレッテルを貼ってしまう。その結果、多くの慢性疼痛患者が、医療スタッフだけでなく、家族や職場のサポートをえられなくなっている。このような際に、機能性疼痛という言葉を用い説明することにより、患者も家族も疼痛の病態が理解できるようになり、医療スタッフや家族、職場と患者との良好な関係が維持される。実際に慢性疼痛の臨床に携わっていると、器質的要因と機能的要因が重複し、むしろ機能的要因が疼痛の主要因である症例が多い。
  • 疼痛行動へのアプローチ(行動療法)
  • 疼痛行動を変える
  • 疼痛閾値へのアプローチ(自律訓練法、バイオフィードバック療法)
  • 支持療法
  • 認知行動療法(痛みに対する誤った認知を変える)
  • 家族へのアプローチ
    • 心理療法を行うに際して、心身両面を別個に扱うのではなく、その相互関係を重視する。これを痛みに関わるすべての医療スタッフが身につけてもらいたい