柴田政彦 神経障害性慢性疼痛 治療 2008;90(7):2057-2061

  • 神経障害性疼痛は消炎鎮痛剤や麻薬性鎮痛剤の効果が少ない痛みで、帯状疱疹後神経痛、有痛性糖尿病性神経障害、外傷性末梢神経障害、三叉神経痛、脊髄損傷後疼痛、卒中後疼痛、幻肢痛などが含まれる
  • 痛みの三分類 侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛心因性疼痛 明確に三つに分類するには無理がある
  • 一般臨床医のなかでは神経障害性疼痛は極めてまれな病態と誤解されているようである
  • 3つのいづれに分類しがたい痛みも多い
  • 議論のある病態として、椎間板ヘルニアにや脊柱管狭窄による坐骨神経痛があげられる
    • 運動時のみに疼痛、消炎鎮痛剤が効果あり 神経障害性疼痛というより侵害受容性疼痛に近いか
  • 神経障害性疼痛
    • 従来「神経系の損傷ないし機能異常によって直接おこる痛み」とされてきた
    • 現在の定義では侵害受容性疼痛によっておこる脊髄後角の過敏化との区別や、神経疾患に続発した筋骨格系の痛みとの区別が困難である。
    • 新たに「感覚系の損傷や疾患によっておこる痛み」と変更された
  • 損傷神経による分類
    • 末梢神経損傷、脊髄損傷、脳の損傷