阿部哲也、中井吉英 心療内科の立場から pain clinic 2007;28(12):1589-1598

  • 現代医学 biomedical model 原因ー結果という線形の因果関係
  • biopsychosocial model 心理面や社会面といった複数の因子が、双方的かつ円環的に作用し合うことによって現在の病態が形成、維持されているという考え、それらの関係性に注目していく、非線形モデル
  • 治療
    • 治療効果は困っている人(多くは患者、時にその他)と治療者との信頼関係に大きく依存する
    • 患者が期待をもって自ら起こす変化であることが肝要
    • 数年来の腰痛で来院した患者が、これまでに受診した数件の整形外科で一度も痛い部位に触れられたことがなかったということもある
    • 身体を見るという行為には単なる情報収集という意味以上に、患者の疼痛を承認するという非言語的なメッセージも含まれる
    • 検査で異常所見が見られないことと、以上がないこととを切り離し、患者の関心を検査による異常の証明から治療への移行させることが大切である
    • 心身医学的な治療方針とは、必ずしも原因を取り除くことではなく、症状が存在していることで成立している身体心理行動社会構造に変化をもたらすことである
    • 治療を考える上で重要なのは、患者自身が判断し、実行するということ、つまり誰かにどうにかしてもらうのでなく、自ら行動し変えていくということである

境洋二郎、笠原諭、丹羽真一 精神科の立場から pain clinic 28(12):1599-1604

  • 痛みに対する愁訴は否定批判せず、いったん受容する態度が重要
  • BS-POP brief scale for psychiatric problems in orthopedic patients 福島県医大