- 痛みは多因子によって構成される症候群であり、そこに客観的診断で枠をはめようとするために歪みを生む
- Loeser
- 疼痛感覚 神経系による有害刺激の近く
- 苦痛 疼痛感覚から生じた陰性の情緒反応
- 疼痛行動 疼痛を表現するさまざまな行動
- 疼痛は多因子により影響されるものであり、一元的な発症メカニズムを想定することは難しく、結果的に悪循環という病態が存在するだけ
- 医師の心因性という言葉は、患者の病を否定し、患者の不快感を強化している可能性がある
- 疼痛発症時は、病因と疼痛の関連性があきらかであり、治療もそれにそった治療で完結しやすい
- 時間を経るにつれ、疼痛は患者の内的および外的な生活全般のなかに組み込まれていくことになり、様々な意味が付与されてくる
- 個々の患者の生活と疼痛が相互にどのように影響し合っているかの評価が重要になってくる
- 治療 持続する痛みを生じている過程を理解することが重要になる
- 患者に取って、いたみがどう知覚され、心理社会的な体験のされ方や意味づけがなされているかを考えていくには、治療者側がいかに包括的に痛みを検討していくかが大切となる
柴田政彦 慢性疼痛へのアプローチ 痛みと臨床 2003;3(3):299-303