西原真理
腰痛の場合には外因性の痛み刺激がトリガーとなり、時間的経過の中で心理的な修飾を受けると考えたほうがよい症例が多い 腰痛の心理要因の分類 精神障害としての心理因子 大うつ病の併発、不安障害、認知障害など認知機能低下が背景にある 痛み認知に関係す…
痛みの中枢が存在するかどうかという重要な問題についても、その解答はまだ明らかな形では得られていない。(pain matrixの考え方も最近変化を遂げつつある) 急性の痛みから慢性に至る心理モデル Gatchelらの3段階のステップ 第一段階 痛みに対する不安や心配…
疼痛性障害とは、「痛みが強く、それがさまざまな機能障害を起こしており、心理学的背景が症状に影響していると思われるもの」ということになる 運動器慢性疼痛を考える場合に、変形性膝関節症、椎間板ヘルニアなどの治療を行うと同時に、痛みを増強する心理…
疼痛はその定義上、障害性の要素と同時に大脳皮質の機能障害という側面を含んでおり、統合的な理解を進めなければならない 痛みは主観的な症状であり、末梢組織の障害から、脊髄、大脳皮質の機能異常まで各レベルで捉えていく必要がある。この難しさによって…
痛みは臨床的な視点から感覚(sensation)というよりも知覚(perception)と考えた方が理解しやすい。一般的に感覚は末梢の感覚器官を経由し外的環境、身体内部情報を受容するシステムとされ、知覚は感覚から得られた情報を過去の学習、経験、知識と照らし合わせ…