細井昌子

細井昌子 慢性疼痛と心 - Damasioのsomatic marker hypothesisの概念から ペインクリニック 2009;30(7):939-945

胸は心拍など自律神経活動の変化を感じ取る「体」の代表で、「脳と体が統合した核心的な自分の本当の姿」を「心」と呼んでいるのかもしれない 心療内科は「心身一如」という言葉もあり、「生育環境による個々の条件付けによって形成された脳における神経回路…

細井昌子、久保千春 慢性疼痛の多面的評価 心身医 2009;49(8):885-891

痛みの定義 1974 Bonicaが設立した国際疼痛学会 組織の実質的あるいは潜在的な障害に結びつくか、このような障害を表す言葉を使って述べられる不快な感覚、情動体験 注目すべきなのは、主観的な情動体験だけでなく、情動体験を「痛み」と定義していることで…

細井昌子 慢性疼痛の系統的治療における心身医学的治療の位置づけ Medical ASAHI 2009 Jun 62-63

迷宮入り症例 学習性疼痛と精神医学的メカニズムによる疼痛 臨床的な慢性疼痛は、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛が、各症例の各時点で様々な割合で混在した複合体で考えることが重要である 質的に異なる痛みの複合体を合併した不快な感覚情動体…

細井昌子、久保千春 慢性疼痛の心身医療と帯状回 Clinical Neuroscience 2005;23(11):1276-1279

IASP 痛みの定義 痛みとは組織の実質的あるいは潜在的な障害に結びつくか、このような障害を表す言葉をつかって述べられる不快な感覚・情動体験である 1994 痛みには不快な情動成分があり、そのことに関しても言及している定義であることが注目に値する。 大…

 p236-7 #95 児玉謙次、細井昌子、有村達之 認知行動療法

認知行動療法 認知に焦点をあてる心理療法である認知療法と学習理論に基づく行動変容をおこなう心理療法である行動療法の2つが不可分に結びついて構成されている心理療法 慢性疼痛に対する認知行動療法はワシントン大学のFordyceが先駆的に導入 学習理論の…

細井昌子 痛みと薬物療法 臨床精神医学 2008;37(1):11-18

慢性疼痛患者の特徴 患者の不快な痛み体験が問題であるのみならず、痛み体験に対する認知(疼痛認知)が破局的であり(破局化)、痛みを訴える行動(疼痛行動)が生活障害や家族や社会システムでの役割機能障害を引き起こし、本人をとりまく家族や医療スタッ…

細井昌子 p127 こころとからだ、その治療の実践

脊髄視床路は痛みの感覚成分および情動成分を末梢から中枢へと伝える。逆に、中枢から脊髄後角に痛みを調節する経路である下行性の痛覚調整系が存在し、痛みは抑制あるいは増強されている。痛みの経路は複雑であり、身体医学は、痛覚経路の一部分を対象とし…

細井昌子 痛みと心身医学 MB Med Reha 2007;79:13-20

慢性疼痛の治療 患者の苦痛、困難、苦悩をいかに多面的に理解し、患者の感情の安定化を図り活動性を上げていくかが慢性疼痛の治療の鍵 痛みは主観的な不快な感覚体験のみでなく、不快な情動体験であるという観点が重要であり、本人が痛みを表す言葉でその体…

細井昌子 心因性慢性疼痛 治療 2008;90(7):2063-2072

心因性疼痛は、痛み体験の慢性化に伴い、痛みによる不快感覚および不快感情に加えて、生育歴や生活環境からくる心理的葛藤に由来する不快感情が混在し、苦悩が深まっている病態と考えられる。 痛み体験には、それが急性疼痛であろうと侵害受容性疼痛であろう…

久保千春、細井昌子 慢性疼痛とうつ ストレスと臨床 2006;26:32-37

慢性疼痛は組織損傷を知らせる警告信号としての役割が消失しており、疼痛を訴える行動(疼痛行動)が患者の周囲の重要な人物との交流パターンに組み入れられていることが多い うつ病はバックグラウンドの無意識的、否定的気分や意識的悲観的な思考パターンに…

p43 細井昌子 複雑系の病 慢性痛を治療する

近代医療の大前提である「痛みの原因を除去すれば痛みがなくなる」という発想で、医学的に、しかも良心的に対処されても痛みが改善しない症例がかなりの数世の中に存在する。 疼痛の定義 痛みとは組織の実質的あるいは潜在的な障害に結びつくか、このような…

久保千春、清水由江、細井昌子 うつを伴う痛みへの心理的アプローチ 痛みと臨床 2006;6(2):222-227

うつ病による疼痛には下行性疼痛抑制系の機能低下が関与している 抗うつ薬は下行性疼痛抑制系の賦活化 心療内科での心身医学的診断 生物医学的な器質的および機能的病態 不安抑うつなど情動の変化 人格傾向および人格障害発達障害の有無 痛みに対する認知と…

細井昌子、久保千春 疼痛性障害 痛みと臨床 2004;4(4):289-295

痛みは中枢神経でさまざまな修飾をうけることが明らかになったおり、プラセボ鎮痛や気晴らしの痛みへの効用を示唆する科学的根拠が示されつつある 疼痛性障害の治療の対象は過度の疼痛の訴えである疼痛行動である 器質的機能的心理的病態の複合した病態であ…