柴田政彦

慢性疼痛とは何か

柴田政彦 慢性疼痛とは何か 保健の科学 2018;60(11):724-727 IASPの痛みの定義の付随 痛みはいつも主観的である。各個人は、生涯の早い時期に損傷に関連した経験を通じて、この言葉をどんなうふに使うかを学習している。侵害受容器および侵害受容経路におけ…

慢性痛患者の評価

柴田政彦、井上隆也、住谷昌彦、村松陽子、真下節 慢性痛患者の評価 麻酔 2008;57:1337-1342 すなわち、”痛み”を診るだけではなく、もっと重要なことは痛みを訴える”人”を診られるようにならなければならない 患者の痛みの変化とその理由付けとの医学的な因…

痛みの責任は誰にある?

柴田政彦、榎本聖香、山田恵子、藤野裕士 痛みの責任は誰にある? 日臨麻会誌 2017;37(7):838-843 国際疼痛学会の定義 痛みは実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはこのような損傷を表す言葉は使って述べられる不快な感覚・情動体験とされている…

柴田政彦 「施す医療」からの転換:私の診療に与えた慢性痛の3症例 ペインクリニック 2014;35(2):235-240

精神科との合同診療で学んだこと 典型的なうつ病の病態や症状 ペインクリニック外来で身体所見と痛みの訴えに乖離がみられる慢性痛患者の多くは、精神科的には身体表現性障害の分類に該当すること ペインクリニックでの診療を求める患者での治療が困難な方は…

柴田政彦 複合性局所性疼痛症候群 Modern Physician 34(1): 57-59, 2014.

治療行為そのものが痛み行動の強化因子になることがあるという事実を充分に知っておかなければならない 短期的に痛みの消失を期待した診療を行うことは望ましくなく、痛みに関連した行動に焦点を当て、「痛み行動を強化しないように対応を気をつけながらサポ…

柴田政彦 痛みに関する適切な知識や情報の普及 日本運動器疼痛学会誌 2012;4(1):1-2

痛みは主観であるために客観化、即ち痛みそのものを正確に測ることができないのは自明である では科学として、あるいは医療、なし社会がこの測れない「痛み」をどのように扱ったらよいかが問題となる。そこでまず重要なのが「適切な知識や情報の普及」だと考…

柴田政彦 痛みの概念と分類 脊椎脊髄 2011;24(5):318-323

国際疼痛学会の痛みの定義 注釈がついていることはあまり知られていない 通常可能であるはずの、「身体的痛みと心理的な苦悩の区別」が、なんらかの原因によって不能になったために痛みが続くと推察される患者が、われわれ痛みの専門家を受診してくる 注釈の…

松永美佳子、柴田政彦、中尾和久、真下節 Hospital anxiety and depression scale(HAD尺度)は慢性疼痛に対する認知行動療法の効果判定に有用である 日本ペインクリニック学会誌 2004;11(2):100-106

Hospital anxiety and depression scale 1983 Zigmond 各項目4段階評価 対象者の抑うつ、不安状態を測定 自己記入式 身体症状の影響をうけない 14項目、5分間 POMS profile of mood states McNair 感情状態を測定 自己記入式 抑うつー落ち込み、緊張―不…

柴田政彦 慢性疼痛の治療をとおして メンタルケア 1997;2:152-156

問診 痛みがおこってからの経過を詳しく聞き、痛みの性質、起こり方、頻度、どの程度生活に支障があるのか、睡眠は妨げられているか、緩和因子、増強因子、治療歴 生育歴や現在の家族構成や関係 手術に引き続いておこった急性膵炎の痛みがきっかけにはなって…

柴田政彦 臨床痛の要因分析:神経障害性疼痛の発生機序 理学療法 2009;26(7):890-894

神経障害性疼痛は「体性感覚系に対する損傷や疾患によって直接的に引き起こされる疼痛」と定義されている 神経障害性疼痛をきたす疾患として、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、有痛性糖尿病性神経障害、外傷性末梢神経障害性疼痛、脊髄障害性疼痛、卒中後疼痛…

柴田政彦 精神科的アプローチ  EBM ジャーナル 2005;6(4):462-466

慢性疼痛の多くは器質的原因に心理的要因が付加して病態を長期化し複雑化していることがほとんどである。痛みが身体的なものか心理的なものか2者択一的に評価することは事実上不可能である。 心理的アプローチは必ずしも心因性の痛みに対してのみ行う治療法…

柴田政彦、井上隆弥、松田留美子、住谷昌彦、真下節 大阪大学医学部麻酔科での実践と課題 ペインクリニック 2003;24(10):1352-1356

事故後の遷延性疼痛や医療行為の後に長期間続く痛みの場合、その頃までは微細な神経損傷や神経系のsensitizationなどをその理由として考えていたが、むしろオペラント機序に基づく疼痛行動の学習という見方の方が妥当である症例の方がはるかに多いという考え…

柴田政彦 痛みに対する医学的治療の概要 理学療法 2006;23(1):35-39

腰痛をはじめ非癌性慢性疼痛に対する医療は、純粋に医学的な面と、患者側の社会的な面、治療者側の社会的な面が複雑に交錯しており、一部の疾患に対する確立された医療行為以外は混沌とした状態である 国際疼痛学会の痛みの治療にあたる施設の分類 学際的痛…

柴田政彦 慢性疼痛に対する認知行動療法 Journal of medical rehabillitation 2007;16(8):759-761

1960 John Bonica シアトル、ワシントン大学にペインクリニックの施設を作る 臨床心理士であるWilbert Fordyceと協力しオペラント理論に基づく診療方法をとった 目標 慢性疼痛のうち、条件付けによって獲得された疼痛行動を減らすこと 痛みがあるからーーで…

柴田政彦、井上隆弥、住谷昌彦、松村陽子、真下節 慢性痛患者の評価 麻酔 2008;57(11):1337-1342 痛みの診療に携わる際に麻酔科医の不得手な点としては、痛みを引き起こす疾患の診断、痛みに関連した心理の評価、痛みによって損なわれた機能の評価などが挙げ…

p45 柴田政彦 痛みのアセスメント

痛みの客観的測定法の確立 著者は否と考える 痛みとは、個人のある種の脳活動を痛みという言葉を介して他人に伝達する際に使われる仮想的な概念 痛みのアセスメントには侵害刺激、痛み、痛み行動を理解することが必要 痛みの原因が単純な場合、痛み=痛み行…

柴田政彦 痛みとリハビリテーション MB Med Reha 2007;79:9-12

痛覚系は情動を含んだ系であるため、個人差や環境の影響を受けやすく、単一の方法では不十分であり、個々の症例に応じて効果を確認しながら対応方法を修正するというアプローチが必要となる 慢性疼痛に対する認知行動療法とは、教育とリハによって、痛みがあ…

p14 住谷昌彦、柴田政彦、山田芳 、真下節 神経障害性疼痛における医療連携

神経障害性疼痛 1994 IASP 神経系の一時的な損傷が機能障害によって引き起こされた疼痛と定義、臨床に即した神経障害性疼痛の定義には議論の余地があった 2008 IASP 神経障害性疼痛分科会 体性感覚系にたいする損傷や疾患によって直接的引き起こされる疼痛 p…

柴田政彦 神経障害性慢性疼痛 治療 2008;90(7):2057-2061

神経障害性疼痛は消炎鎮痛剤や麻薬性鎮痛剤の効果が少ない痛みで、帯状疱疹後神経痛、有痛性糖尿病性神経障害、外傷性末梢神経障害、三叉神経痛、脊髄損傷後疼痛、卒中後疼痛、幻肢痛などが含まれる 痛みの三分類 侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心因性疼…

柴田政彦 痛みに対する医学的治療の概要 理学療法 2006;23(1):35-39

腰痛をはじめとして、癌以外の慢性疼痛の多くは治療の方向性さえ確立していない 腰痛をはじめとする非癌性慢性疼痛に対する医療は、純粋に医学的な面と、患者側の社会的な面、治療者側の社会的な面が複雑に交錯しており、一部に疾患に対する確立された医療行…